ものづくりを守るために、先に一言
このブログは、Z曲げ・段曲げについての技術的な解説をする場だ。しかし、それだけでは済まされない。なぜなら、今、日本のものづくり現場そのものが危機に瀕しているからだ。
農業、酪農、漁業、そして中小企業──日本を支えてきた産業が次々と衰退させられている。俺たちが黙っていたら、次は製造業がやられる番だ。
だからこそ、技術の話に入る前に、一言言わせてもらう。これは単なる愚痴ではなく、現実だ。俺たちがこの仕事を守るために、何が起こっているのか、まずはしっかりと知ってほしい。
では、始めるとしよう
国民の財布はスッカラカン! 政府の頭もスッカラカン!?
AI猫生「ケニさん、最近の政府の動き、なんかおかしいと思いませんか?」
非凡ケニ「おかしい?いやいや、もはやギャグ漫画の世界だぞ。『減らしたら補助金あげるよ』って、おい! 俺の毛が減ったら補助金くれるんか? いや、もうちょっと遅いか……」
AI猫生「それは…フォローしづらいですね。でも、農業・酪農・漁業・医療…あらゆる業界に向けて“減らせ! 減らせ!”っていうのが国の方針になってるみたいですね。」
非凡ケニ「お前、何でも減らしゃいいってもんじゃないだろ。減らしていいのは税金と無駄な役人の椅子くらいだ。」
AI猫生「なのに、税金は上げるわ、議員の給料は上げるわ…むしろ逆ですよね。」
非凡ケニ「減るのは国民の給料と未来だけ。まるで国ごと減量計画か?」
AI猫生「減らしたら報酬って、もうゲーム感覚ですよね。『田んぼ潰したらお金あげるよ!』『病床減らしたらボーナス出すよ!』って、これ政府版シムシティですか?」
非凡ケニ「いや、シムシティのほうがまだマシだぞ。こっちは無計画で街が崩壊していくリアルディストピアモードだ。」
AI猫生「ですよね。農業は減反政策、酪農は牛を減らせ、漁業は漁獲制限、医療は病床削減…。これ、どこまで減らすつもりなんでしょう?」
非凡ケニ「たぶん、国民の貯金と寿命が尽きるまでじゃねぇか?」
AI猫生「冗談じゃなくて本当にそうなりそうです。高齢化が進むのに、病床削減するって、政府は何を考えているんでしょう?」
非凡ケニ「何も考えてないだろ。いや、考えてるとしたら、もう国を売る気満々の連中しかいない。」
AI猫生「例えば、減反政策で田んぼを潰す→外国産の米を輸入→日本の農業が壊滅→食料の安全保障がガタガタに…。これって、まさに他国に依存するシナリオですよね。」
非凡ケニ「そう、そして次にやるのが“外国人労働者を入れて解決”ってやつだ。でもな、農業も漁業も建設業も、そんな簡単なもんじゃないぞ。」
AI猫生「ですよね。技能実習生が逃げ出してるニュースもよく聞きますし、日本の労働環境が劣悪すぎて続かないのでは…?」
非凡ケニ「そりゃそうだ。命がけで仕事してるのに報酬がゴミみたいな金額だったら、誰だって辞めるわ。なのに政府は『あれ? 人が足りない? よし、移民受け入れだ!』って、アホか!!」
AI猫生「まるで、バケツの穴を塞がずに水を入れ続けるようなものですね。」
非凡ケニ「いや、それならまだいい。バケツそのものを売り飛ばしてるんだよ。土地も水源も、どんどん外国資本に買われてるじゃねぇか。」
AI猫生「相続税で泣く泣く手放した土地が、外国企業に買い叩かれる…っていう話もありますよね。」
非凡ケニ「日本人の資産は目減りする一方で、外資が土地を買い占める。まさに『お前のものは俺のもの!』って、ジャイアンか!!」
AI猫生「政府って本当に日本人のために働いてるんでしょうか?」
非凡ケニ「いや、もうこれは陰謀論じゃなくて、陰謀確定だろ。」
AI猫生「いやいやいや…そこまで言っちゃいますか?」
非凡ケニ「じゃあ逆に聞くぞ。このまま行けば、農業も漁業も酪農も医療も中小企業も崩壊する。これ、政府が日本を守ろうとしてる政策か?」
AI猫生「確かに…。国を強くするどころか、壊す方向にしか見えないですね。」
非凡ケニ「特に中小零細企業だ! 年商100億未満の企業は潰せって、国が言ってるんだぜ? M&Aを推進して、統廃合を進めたら補助金出すってな。しかも外資系が買いやすいように制度を整備してる。」
AI猫生「そうなると、日本の独自技術や職人技もどんどん国外に流出してしまいますよね。」
非凡ケニ「当たり前だ! しかも中小企業は赤字でも消費税を払わなきゃならん。大企業は輸出還付金でガッポリ戻ってくるのに、俺たちはただ税金を吸い取られるだけだ。」
AI猫生「仕事がなくなった企業は売上が伸びず、倒産へ一直線…。まさに負のスパイラルですね。」
非凡ケニ「お前ら国会議員と官僚だけで国つくってみろよ! クリスマスに借金してる酪農家の悲鳴が聞こえねぇのか!? 俺たち中小企業も同じだぞ! 毎年、年を越せるか不安でいっぱいだ!!」
AI猫生「ほんとに、政府が日本を守る気があるなら、まず中小企業と一次産業を支える政策をやるべきですね。」
非凡ケニ「そうだ! 減らすべきは“国民の生活”じゃなくて“無能な議員”だ!!」
AI猫生「そのツッコミ、秀逸です!」
非凡ケニ「だろ? もうな、こっちは毎日命がけで働いてるんだよ! でもな、熱くなりすぎたから、ここで一旦クールダウンだ。俺たちの本業、ものづくりを守るためにも、技術の話に戻ろうじゃねぇか。」
AI猫生「ですね! ここからは、Z曲げ・段曲げの核心に迫る。実際の加工現場で起こる課題と、その解決策を具体的に見ていこう。」
◆Z曲げ(段曲げ)について
段曲げの種類
段曲げにはさまざまな加工方法があり、それぞれの特徴と適用範囲が異なる。
- 板押さえ無しの段曲げ
- 最も簡単な構造。
- 段曲げ高さが板厚の数倍程度と低い場合に適している。
- 板押さえ有りの段曲げ
- 板押さえを使用することで、寸法精度の安定した段曲げが可能。
- W曲げ(ダブル曲げ)
- 比較的高さのある段曲げが可能。
- 曲げ先端面が跳ねることが少ない。
- V曲げが2か所あるため、材料の引き合いやカドの干渉による馴染み不良が発生することがある。
- 曲げカドのR処理(ボカシ加減)は熟練を要する。
- 2回曲げ(予備曲げ+起こし曲げ)
- 135度の予備曲げ後に90度曲げを行い、その後135度部分を起こして段曲げを成立させる。
- 高さが低いと起こし距離が確保できず、十分に起こせない場合がある。
- 段曲げ線端面が90度で立ち上がるため、起こし用パンチの形状が干渉しないよう注意が必要。
本稿で扱う「ウェッブ部を押さえて行う段曲げ」
本稿では、ウェッブ部を押さえて行う段曲げに焦点を当てる。この方法では、曲げ角度が不良(NG)となることが最大の課題である。特に、段曲げ線端面が跳ね上がる傾向があり、その原因を明確に掴むことが難しい。
なぜ段曲げ線端面が跳ね上がるのか?
- 曲げ開始
- ウェッブ高さの曲げ上パンチが降下し、材料に当たる。
- この時点では通常のL曲げと変わらない。
- L曲げとの違い
- 段曲げでは、曲げ線端面が存在するため、これが材料とともに引きずり込まれる。
- 曲げ工程の途中でフランジ部と先端面が円弧を描きながらパンチに押し込まれる。
- フランジ部は圧縮されるが、塑性変形には至らず、シゴキがかかる程度。
- スプリングバックの影響
- フランジ部がシゴキによって一時的に圧縮されるものの、塑性変形しないため、スプリングバックによる弾性変形が発生。
- その際、曲げ先端面が跳ね上がる。
段曲げ不良の主な原因と対策
段曲げの不具合は大きく2つに分類できる。
- 先端面が跳ね上がる(平行が出ない)
- 原因:フランジ面の弾性変形(スプリングバックによる曲げ戻り)
- 対策:
- フランジ部のシゴキ量を強める。
- フランジ面と先端面の角度を1度~1.5度程度見込む。
- パンチカドで材料が削れ、キズや微細カスが発生する
- 原因:パンチカドで材料が擦れることにより削れが生じる。
- 対策:
- パンチカドに許される範囲で最大限のRを付ける。
特別編:段曲げ後の穴あけ時の注意点
段曲げを施した後に穴あけを行う場合、次の点に注意が必要である。
- 穴位置のバラツキが発生しやすい
- 原因:段曲げの平行度のバラツキ、および穴あけ時のストリッパーによる押さえの影響。
- 対策:
- フランジ部や先端面を適切に押さえる。
- 先端部を受ける工夫をする。
- 事前に平行度の公差を確保する。
- ストリッパーの穴あけ部以外を逃がし、穴あけ部のみを押さえる。
これらの対策を講じることで、段曲げ後の精度向上を図ることができる。
🎙️ ナレーター(まとめ)
段曲げは、単なる角度調整の問題ではない。材料の弾性変形、スプリングバック、工具の形状、そして製造環境のすべてが関わってくる。適切な対策を施せば、加工精度の向上はもちろん、生産性の向上にも繋がる。
ものづくりは、細部の積み重ね。今日の知見が、明日の現場で役立つことを願う。